「人生100年時代」といわれる現代社会において、1つの企業に長く勤めることが必ずしも安定と結びつかなくなりました。
多くの人、特に10~20代の若者や現役を引退した60代以上の方々が副業に興味を持つように。
そのような中で「投資」を始める人も少なくありません。
海外の企業や商品に投資する人も多く、オフショア投資と呼ばれる分野が盛り上がっています。
オフショア投資とは、税率が低くタックスヘイブンと呼ばれる国々で作られた保険や投資信託、証券などに対して行う投資のこと。
そんなオフショア投資に関して、インベスターズトラスト(ITA)のことを聞いたことがある方は多いかもしれません。
そのインベスターズトラストには
・エボリューション
・S&Pインデックス
の2種類の商品があります。
今回はその中の、エボリューションについて解説していきたいと思います。
エボリューションの概要
・投資期間:
5年、10年、15年、20年、25年の5つから選択可能
・通貨:
アメリカドル(USD)$、ユーロ€、英ポンド£ に対応
・投資額:
月100ドル、100ユーロ、100ポンドから可能
さまざまなニーズに対応できるよう、投資期間は5種類あります。
また、通貨も3種類から選択することができます。
そしてオフショア投資なので海外で資産を運用しているのですが、日本にいながら海外のシステムを利用し、リスク分散や資産移転、キャピタルフライトができます。
ファンド振替も無料でできます。(ファンド振替は、簡単に言えばポートフォリオの変更)
資産のリスクが高まったら、回避できるということです。
そして、月100ドルから投資可能とあるように、少額で定期的に拠出できます。
拠出は年払、半年払、四半期払、月払の4種類から選択可能です。
では、エボリューションに向いている人はどんな人でしょうか?
それは以下のような方です。
・長期的な資産運用を考えている人
⇒子どもの学資貯金、老後の計画を考えている人など
・投資に詳しくない人、初心者(日本国内の投資より運用しやすいと言われている)
・投資活動を複数することによってリスク分散したい人
なので、正直に申すと、
「短期でガッツリ稼ぎたい」
「投資に精通しており、自分で運用しても利回りを出せる」
という方には、あまりおすすめ出来ません。
エボリューションのメリット・デメリット
メリット
メリットは主に以下の5点です。
・手数料が安い(各種手数料については後述)
・少額で始められる
・ITAが提携している各国の優良ファンド(日本からではアクセスできないことが多い)にアクセスできる
・クレジットカードを利用して外貨の資産を作れる
・日本のシステムにはない、お得なボーナスシステムがある
(追加配分、ロイヤルティボーナス)
①手数料が安い
→手数料については後述します。
②少額で始められる
→先ほども述べたように、月100ドルから始めることができるので、誰でもいつでも始めることが可能です。
③ITAが提携している優良ファンドに投資できる
→日本の証券会社を通じてだと、海外の商品には「投資できない」 or 「投資信託を通じて間接的に投資」のどちらかしかありません。
→しかしITAは直接投資することができます。
④クレジットカードを利用
→支払いは「ドル」or「ユーロ」or「ポンド」と述べましたが、どれを選んでもクレジットカードの円貨で決済することができます。
→簡単に投資できる、かつポイントが貯まるのでお得です。
⑤お得なボーナスシステム
→ITAにはロイヤリティボーナスという長期投資している方に特別に還元する制度があります。
→ITAのもう一つの商品「S&Pインデックス」にもあります。
→ボーナス額の詳細はインベスターズトラスト「エボリューション」をご覧ください。
デメリット
デメリットは以下の3点です。
・契約満期時の世界の経済状況によってはマイナスになることも(ただし、積立NISAなども同じ)
・解約時の手数料が高い
・システムがややこしくて理解できない
①契約満期時にマイナスになることがある
→これは当たり前ですが、あくまで資産運用をしているので損をすることもあります。
→元本割れが嫌な方は、元本保証のあるもう一つのITAの商品「S&Pインデックス」をおすすめします。
②解約手数料が高い
→15年目に到達するまでに解約してしまうと、解約手数料がかなりかかってしまいます。
→15年を超えたら解約手数料は無料になります。
③システムが複雑
→手数料が何種類か存在し、日本の投資信託を比べると少し分かりにくいです。
→次の手数料体系で詳しく解説します
手数料体系
エボリューションの主な手数料は次の3つ。
- プラン手数料
- ストラクチャー手数料
- 年間管理費用・解約手数料
以下、それぞれのシステムについて、詳しく解説していきます。
プラン手数料
プラン手数料は、どのような条件、契約であっても一律に7$かかる仕組みです。手数料は月に一回、運用中のファンドから引かれます。運用や契約によらないため、収益を増やせば増やすほど、だんだん無視できる存在になっていくのが特徴です。
資産管理手数料
資産管理手数料は、ファンドの運用成績によって変動する手数料の仕組みで、利益連動型と呼ばれています。
月に一回、その時点での評価額の0.125%が徴収されます。
年間管理手数料
上記2つの手数料システムはわかりやすかったと思いますが、年間管理手数料は最も難しくややこしいシステムです。
公式HPには、
年間管理手数料 | 1年目から10年目:1.9% 11年目以降、プランの期間中:0.35% |
と記載されています。1.9%と0.35%というのは、拠出金の累計額に対する手数料率です。
例えば、一か月の拠出金を1,000$だとすると年間拠出額は12,000$。1年目の年間管理手数料は12,000$の1.9%ですから、
12,000×0.019=228$
になるわけです。2年目以降の拠出額の累計は1年に12,000$ずつ増えていくので、表のような金額になります。
年数 | その年の拠出金合計($) | 拠出金累計($) | 手数料率(%) | 手数料($) |
1 | 12,000 | 12,000 | 1.9% | 228 |
2 | 12,000 | 24,000 | 1.9% | 456 |
3 | 12,000 | 36,000 | 1.9% | 684 |
4 | 12,000 | 48,000 | 1.9% | 912 |
5 | 12,000 | 60,000 | 1.9% | 1140 |
6 | 12,000 | 72,000 | 1.9% | 1368 |
7 | 12,000 | 84,000 | 1.9% | 1596 |
8 | 12,000 | 96,000 | 1.9% | 1824 |
9 | 12,000 | 108,000 | 1.9% | 2052 |
10 | 12,000 | 120,000 | 1.9% | 2280 |
11 | 12,000 | 132,000 | 0.35% | 462 |
12 | 12,000 | 144,000 | 0.35% | 504 |
13 | 12,000 | 156,000 | 0.35% | 546 |
14 | 12,000 | 168,000 | 0.35% | 588 |
15 | 12,000 | 180,000 | 0.35% | 630 |
16 | 12,000 | 192,000 | 0.35% | 672 |
17 | 12,000 | 204,000 | 0.35% | 714 |
18 | 12,000 | 216,000 | 0.35% | 756 |
19 | 12,000 | 228,000 | 0.35% | 798 |
20 | 12,000 | 240,000 | 0.35% | 840 |
21 | 12,000 | 252,000 | 0.35% | 882 |
22 | 12,000 | 264,000 | 0.35% | 924 |
23 | 12,000 | 276,000 | 0.35% | 966 |
24 | 12,000 | 288,000 | 0.35% | 1008 |
25 | 12,000 | 300,000 | 0.35% | 1050 |
この表は1か月1,000$、25年間継続した場合の手数料率・手数料額を表したものです。ここで重要なことは、年間管理手数料は拠出金額を途中で変えたり停止したりしても変わらない、ということ。
つまり、毎月の拠出金をいくらにするか決めて契約を結んだ時点で、その後の手数料は自動的に計算できるというわけです。そのため事前にある程度見積もりの計算をしておくほうが良いでしょう。
解約手数料
解約手数料は③年間管理手数料と密接な関係にあります。
公式HPによると、
解約手数料 | 解約時の残存契約年数に基づく管理手数料相当額5 |
とあります。
先ほどお伝えした通り、年間管理手数料は契約時の拠出金額によって決まります。上記の表の場合、年間管理手数料の合計は23,880$。
もし途中で停止・解約する場合はこの金額から、既に払った分を引いた、残りの額が解約手数料ということになります。つまり、「契約時に決まった金額分の手数料は必ず払ってもらいますよ」ということ。
途中で解約することを考えているのであれば、③年間管理手数料と合わせて事前に見積もりの計算をしておきたいですね。
まとめ
投資関係の商品やサービスは数えきれないほどあります。日本国内だけではなく世界中で様々なシステムが作られており、日本にはないシステムも非常に多いです。
確かに理解するのが難しいものもありますが、ちゃんと理解して正しく運用すれば、どれも収益化できるものばかり。
自分に合った商品やサービス、システムをうまく利用して賢く稼いでいきたいですね。