外資系生保の保険商品とは、どのようなものか知っていますか?
本記事では、
- 外資系生保の保険商品とは何か
- 外資系生保の国内生保と異なる点
- メリットやデメリット
を紹介します。
外資系生保の保険商品とは?
外資系生保の保険商品とは、簡単に言うと外国資本によって成り立っている生命保険会社の保険商品です。
外資系とは海外の企業などが出資している企業のことで、有名な生命保険会社だとアクサグループ、アメリカンファミリー、プルデンシャル・ファイナンシャル、メットライフアリコなどが該当します。
なお資本の出資比率が何%以上になると「外資系」になるといった明確な定義はありません。国内の生命保険会社と仕組み上での差はそこまでなく、保険料の請求方法や支払いまでの日数にも変わりありません。
また、いずれも生命保険会社であるため人の生死や健康・疾病状態に対して掛ける保険を取り扱っています。
外資系・日系に共通しますが、生命保険会社の保険商品には大きく以下の4つが存在します。
- 死亡保険
- 医療保険・疾病保険
- 介護保険
- 死亡保障付きの生存保険
以下、各保険の概要を解説します。
より詳しい内容は楽天生命保険のサイトに載っています。
死亡保険
死亡保険は、被保険者(保険の対象者)が無くなった場合や障害を負った時に保険金を受け取れる保険商品です。
保険金の額は大抵自分で自由に設定可能で、葬儀の費用分が賄える程度の比較的少額の保険金を掛ける人もいれば、より高額な保険金を掛ける人などさまざまです。
医療保険・疾病保険
医療保険・疾病保険は特定の病気にかかった時に一時金や入院日数に応じた給付金、もしくは毎月一定額が受け取れる保険で、ガン保険や就業不能保険などが含まれます。
受け取れる金額は掛ける保険料によって変わってきます。生命保険会社によっては、健康診断の結果が良ければ保険料の割引を受けられることがあります。
介護保険
介護保険とは要介護状態(介護が必要な状態)になった際にお金が受け取れる保険です。
保険会社が定める要介護状態になった場合に一時金としてまとまった給付金が受け取れるものや、一生涯年金が受け取れるものがあります。
公的な介護保険は通常40歳以上から加入となりますが、民間の保険会社であれば40歳未満でも加入できる会社があることが特徴です。
死亡保障付きの生存保険
死亡保障付きの生存保険は、保険が満期になる時に生存していても、保険期間中に亡くなっても保険金が受け取れる保険です。
掛け捨てではないため、貯蓄性のある保険として近年注目されていますが、その分保険料が高く設定されています。
学資保険や個人年金なども含まれ、元本に利子を上乗せして受け取れる商品も存在します。
外資系生保の保険商品のメリット
先ほど外資系生命保険会社と日系の生命保険会社には、仕組み上の違いはほとんど無いと述べました。
しかし、運営方法の性格が異なることから、外資系生保の保険商品には日系生保の商品にはないメリットも存在します。
外資系生保のメリット1
→無駄を省き保険料が抑えられる
まず、外資系生保の保険商品は保障内容ごとに個別に販売されているため、無駄なものを契約せず保険料が抑えられるメリットがあります。
一方で、日系生保の保険商品はベースとなる保険商品に様々な特約と呼ばれるオプションをつけて販売するケースがほとんどです。
例えば、特約には死亡保険に追加で支払いを行い日常の物損事故も補償できるものや、医療保険で保障される範囲の病気を増やすものなどが存在します。
もちろん役に立つ特約も多いですが、人によってはうっかり不要な特約をつけて保険料が高額になってしまう可能性もあります。
外資系生保の保険商品なら自分で必要な保障だけを選べるため、できるだけ保険料を無駄のないよう抑えたい人には向いています。
外資系保険会社のメリット2
→保険料が元から安い
外資系保険会社は人件費を極力抑えて運営していることから、保険料が日系保険会社に比べて割安な点もメリットと言えます。
日系保険会社は保険内容の確認のために定期的に個別の顧客を訪問したり、コールセンターや専任の担当スタッフによる手厚いサポートを提供していたりと、人件費が多くかかっています。
浮いた人件費を保険料からカットできる分、外資系保険会社の保険商品は割安と言えます。
保険金請求時の手厚いサポートは不要だ、自分で請求方法などを調べられる、という人にも向いているでしょう。
外資系生保の保険商品のデメリット
外資系生保のメリットを聞くと、日系生保を契約することはデメリットばかりのように思えてしまうかもしれませんが、外資系生保にもデメリットは存在します。
外資系生保のデメリット1
→保障内容を理解しないと必要な保障に加入できない
外資系生保の保険商品のデメリットの1つ目は、保険の知識を持って保障内容を理解していないと、必要な保険に加入できない可能性があります。
外資系生保は保障内容ごとに個別に保険商品を販売しているため、自分の目的に合わせてどの保険を契約するべきか自分で判断する必要があります。
例えば医療保険・疾病保険だけでも、
- 病気と診断された時の一時金や治療費が出る通常の医療保険だけで良いのか
- 女性であれば女性特有の病気をカバーする保険も契約したほうが良いか
- 入院1日ごとにお金が出る保険にも入った方が良いか
など、個々人によって検討すべきことは多いです。
そもそも保険とは、将来起こり得るリスクに備えるためのものです。
外資系生保の保険商品では無駄な特約を省けるのがメリットだとお伝えしました。
しかし、仮に無駄を省いても万一自分が直面したら困るリスクをきちんとカバーできなければ、保険に加入する意義が減ってしまうのです。
保険についてある程度知識がある人や、下調べを自分で行える人であれば外資系生保の保険はコストも抑えられるため外資系生保を選ぶメリットは大いにあります。
保険のことがまだあまりよくわからない人は安さだけで外資系生保を選ばず、日系生保も合わせて検討したほうが良いでしょう。
外資系生保のデメリット2
→保険金請求時のサポートが日系生保に比べ少ない
外資系生保の保険商品のデメリットの2つ目は、日系生保に比べてサポートが少ない点です。
先ほど述べた通り、外資系生保は人件費を抑えて割安な保険料を実現するために、加入者へのサポート体制は必要最小限であることが多いです。
いざという時に急いで保険金の請求をしようとしても、サポートが電話やメールだけで、手続きに苦労してしまうケースも有り得ます。
一方で日系生保は専任の担当者が辞めてしまったり、エリアから異動してしまったりしない限りは同じ担当者のサポートを受け続けられることが多いです。
日系生保の担当者とは継続的な付き合いになるため、いざと言う時に顔見知りの担当者が自宅まで訪問し、保険金の請求手続きを手伝ってくれる点では保険料が高くても安心できるポイントとなるでしょう。
まとめ
外資系生命保険会社は、保険金請求過程においては日系の生命保険会社とあまり変わりませんが、保険料は基本的に割安に設定されています。
コストをあまりかけずに無駄のない保険契約を結びたい人にはおすすめです。
一方で、サポート体制は日系生命保険会社のほうが充実していることが多いため、いざという時に担当者の手厚いサポートを受けたい場合には日系生保の保険商品も同時に比較検討するのが良いでしょう。
しかし外資系だからと言ってサービスやサポートが悪いという意味ではありません。
最近では外資系でも窓口での加入サポートを行う会社や、保険の知識があまり無くてもこれさえ加入しておけば疾病診断時から入院時までの保障をカバーできる、といった比較的お手軽な保険も登場しています。
外資系の中でもサポートの充実度や保険商品の内容にもバラつきがあるため、加入を考えている場合にはあらかじめ口コミなどをチェックしておくのも良いかもしれません。