オフショア投資や、海外ファンドという言葉を聞いたことはありますか?
日本の富裕層の方も取り組んでいるので、資産形成に興味をお持ちの方は一度はお話を聞いたことがあるかもしれません。
この記事では、オフショア投資の基礎知識をお話していきます。
オフショア投資とは
オフショア投資とは、オフショア金融センターと呼ばれる地域への投資を指します。
オフショアとは厳密な定義はありませんが、金融等における税率が著しく低い地域のことを指します。
タックスヘイブン(租税回避地)と同様の意味で使われる場合もあります。
一般的には、香港、ケイマン諸島、マン島、ルクセンブルグ、リヒテンシュタイン、モナコなどがオフショア金融センターと呼ばれることが多いです。
オフショア金融センターにおいては、各種行政規制などが必要最小限に抑えられているため、日本には存在しないような金融商品がたくさんあります。
高利回りの商品もたくさんある為、世界中からお金が集まり資産運用がされています。
そして、一説によると世界の資金の半分以上がオフショアで動いているとも言われています。
また、広い意味では、オフショア投資=海外投資です。
つまり、日本では扱っていない海外の金融商品に投資する場合もオフショア投資と一般に呼ばれています。
オフショア投資の魅力
オフショア投資は、一般的に「節税」や「ヘッジファンド等への投資」を目的とするケースが多いといわれています。
特に、節税目的とする資金がオフショアへ流れることが多いようです。
たとえば、日本では資産課税として利子・利息に対しては20%、株式譲渡益等については10%(2014年以降は20%)の税金がかかります。
(※税制は常に改正されるため、正しい税制は財務局へ確認が必要です)
こういった税金は、オフショア金融センターにおいて運用することで回避できる場合があります。
このほか、所得税、法人税、相続税、贈与税など様々な税金に対する回避行為が可能なケースがあります。
グローバル企業の中にはこうした仕組みを利用して、本社をオフショア金融センターに置くなどして法人税等を節税している企業も多いようです。
米国を代表する4社「GAFA」(Google、Apple、Facebook、Amazon)も、オフショア地域に海外法人を設立し数兆円規模の売上を移し節税対策を行っていることが、米議会で問題になったことも有名な話です。
オフショア投資のメリット
節税
オフショア投資における最も大きなメリットが税率面での優遇です。
日本の投資信託では、配当や分配金など利益が出るたび、それを再投資する場合でも20%の税率がかかってきます。
しかし、オフショア投資の場合は、「配当の自動再投資」があります。
この自動再投資を利用すれば、配当や分配金などには税率がかからず、効率よく資産を増やすことが可能です。
このため、オフショア投資ではかなりのコスト減が実現できるでしょう。
しかし、注意して欲しいのは日本に在住している限り、キャピタルゲインにはしっかり税金がかかることです。
つまり、資産を増やしていって、いざ金融商品を円に換えるぞ!となったときに発生した利益には税金がかかります。
この点では、日本の投資信託もオフショア投資も変わらないので、注意してください。
オフショア投資の税金は、オフショア投資の税金を徹底開設!に詳しく載っています。
運用を任せられる(IFAの存在)
IFAを経由する海外商品では、商品の構成内に数百をとなるファンドが存在します。
IFAの役割としては、契約者が契約時に5~10種類の投資方針中からひとつを選択し、投資方針に沿ってIFAがこの数百ファンドの組み換えを行います。
IFAは日本の証券会社とは違い、運用を専門に行う会社ですので、運用経験・知識は比べ物にならない程、差があるといえるでしょう。
また、IFAは預かり資産のうち数パーセントを手数料として受け取りますので、契約者の資産が増えるほど、IFA側もメリットを受けることができるのです。
よって、IFAと契約者でWin-Winの関係性が成り立つのも、大きなメリットとなります。
IFAに関しては、後ろの方で詳しく説明しています。
日本にはないようなボーナス制度が存在
通常、日本の投資信託でボーナスと聞くと、よく見かけるのが「口座開設時に5000円キャッシュバック」などではないでしょうか。
海外では
「購入から数ヶ月は、積立金の60%を上乗せ!」
「元本保証で年間利回り2.5%確保」
「5年毎に積立金の1%をプレゼント」
などのような、契約者にとって非常に有利なボーナスが多いです。
ただし、これをうけるにはある程度、契約期間を長くする必要があったり、支払額を一定以上維持しないといけないような条件も存在します。
「買って終わり」の日本のボーナスよりは、長期でボーナスをくれる海外商品のほうが契約者の資産増加には大きく貢献をしてくれるでしょう。
日本にはない高利回りな商品が魅力的
具体的な商品名は説明しませんが「元本保証で年間利回り2.5%確保」「平均利回り年22%、契約年数約7年」など、日本では考えられない商品が海外には存在します。
いわゆる金商法(金融商品取引法)により、日本国内での販売は許可されていないものも多く存在しますので、日本人が普段触れる機会はほとんどありません。
こうしたメリットの多い商品がさまざまにあります。
オフショア投資をおこなう上で発生するリスク
為替リスク
海外オフショア商品は、そのほとんどが米ドルで運用されています。
支払い時や受け取り時も基本的には米ドルでの入出金になりますので、為替の影響は受けると言って良いでしょう。
そのため、米ドルから円に戻すタイミングが選べる商品や、一時的に米ドルで据え置きができる商品などでリスクを回避していく必要があります。
また、米ドルの受け取り先として、海外銀行口座を利用することもひとつの手と言えるでしょう。
言語リスク
海外金融機関は、目録と呼ばれる商品の詳細や、契約書の多くは英語で記載されています。
逆に日本人のみをマーケットにしている海外金融機関は、総資産額や背景に不安が残るのであまり信用はできません。
あくまで、英語でもグローバルに展開をしている企業を選ぶほうが良いでしょう。
また中には商品パンフレットやWebサイト(自身の運用状況が見れるサイト)など、日本語の提供がある商品も多く存在します。
言語リスクを回避してくれるようなサポート企業を選択することも大切です。
オフショア投資を始めるならIFA経由
オフショア投資を始める際には、IFAを利用するのが一般的です。
IFAとは、Independent Financial Adviserの略であり、独立系ファイナンシャルアドバイザーの事です。
IFAは金融機関から独立して金融業務を行うことで、中立的なアドバイスをすることが出来ます。
オフショア投資はこうしたIFAを通して行うことになります。
オフショア投資をする際には、海外の金融機関と基本的に英語でやり取りする必要があります。
また、高度な金融知識も必要とされるのですが、そうした業務をお任せすることが出来るIFAを見つける必要があります。
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